大相撲力士の食生活 太るための基本に忠実

ちゃんこ鍋

大相撲の力士は、一般人とは明らかに違う食生活を実践しています。太ることを最大の目的にしているため、入門したばかりで体が小さい人にとっては、食事は稽古と同じくらいに大切です。大相撲は歌舞伎と同様の人気商売ですから、部屋の後援者と一緒に外で会食することもありますが、基本はちゃんこと呼ばれる料理を部屋で食べることになります。

力士の食生活は、1日2食のスタイルが昔から定着していました。大相撲の部屋では、起床後には朝稽古を行って、お昼には番付の高い人から順番に食事をする決まりになっています。朝食と昼食を兼ねた食事を最初に取ってからは、昼寝をするのも特徴的ですが、これは効率的に太るための工夫です。

午後の夕食には、ちゃんこ鍋を中心にした料理が並びます。肉や魚などの動物性食品だけでなく、多彩な種類の野菜が使われますから、健康にも良い料理です。夕食も上位力士から食べるため、下位の人たちは早く食べたいと願って出世を志すことになります。